スマホで動画を撮影することも多くなってきましたよね。でも、手持ち撮影すると手ぶれしてしまってキレイに動画が撮れない…と感じている方も多いのではないでしょうか。

シャープのAQUOS R3(SH-04L)は動画専用カメラと標準カメラを搭載していてアクションカメラ並みに手ぶれを抑えることができるので、動画撮影を撮ることが多い方にはおすすめのハイエンドスマホです。

ここではAQUOS R3(SH-04L)のデザイン・スペック・カメラの画質をレビューしています。

AQUOS R3のメリット
  • 6.2インチの大画面だけど持ちやすく操作性が良い
  • ディスプレイの表示色が10億色で画面がキレイ
  • リフレッシュレートが120Hzでヌルヌル動く
  • 動画の機能が豊富で楽しく撮影できる
  • 顔認証と指紋認証を併用できる
AQUOS R3のデメリット
  • ダブルノッチスタイルが時代遅れ
  • 望遠カメラを搭載していない

SHARP AQUOS R3の特徴

AQUOS R3はドコモ、au、ソフトバンクの大手3社で販売されているSHARPのフラグシップモデルのAndroidスマホとなっています。

本体カラーはブラックとホワイトの2色と各キャリア専用カラーがあります。

 ドコモauソフトバンク
名称AQUOS R3(SH-04L)AQUOS R3 SHV44AQUOS R3
本体カラーラグジュアリーレッド、プラチナホワイト、プレミアムブラックピンクアメジスト、プラチナホワイト、プレミアムブラックエレガントグリーン、プラチナホワイト、プレミアムブラック

ドコモのラグジュアリーレッドとか最高に格好良いと思うんですけどユーザー層によって好みがハッキリと分かれそうな感じ。

女性の方はauのピンクとかの方がウケはいいのかな?キャリアのロゴと型番が入っているドコモだけで、auは型番が下の方に刻印されています。ソフトバンクはAQUOSのロゴのみです。

AQUOS R3は6.2インチのディスプレイにSnapdragon 855を搭載したシャープのフラグシップスマホです。

AQUOS R3の特徴
  • サイズ:6.2インチ(液晶)
  • 解像度:3,120 × 1,440ピクセル
  • リフレッシュレート:120Hz
  • SoC:Snapdragon 855
  • メモリ:6GB LPDDR4X
  • ストレージ:128GB(UFS)
  • 外付けメモリ:microSDカード(最大512GB)
  • 生体認証:顔 + ホームボタン指紋認証
  • 広角カメラ:12MP・F/1.7
  • 動画カメラ:20MP・F/2.4
  • インカメラ:16MP・F/2.4
  • 通信:Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0
  • NFC:Type A / B / Felica
  • バッテリー:3,200mAh
  • 防水防塵:IP68(お風呂対応)
  • 本体サイズ:156 × 74 × 8.9mm、重量:185g
  • 発売日:2019年5月25日

Snapdragon 855はAQUOS zero2にも採用されているハイエンドプロセッサでAndroidを快適に動作可能でIGZO液晶を搭載し表示色が最大10億色に拡大、写真や動画の色が鮮やか表現できます。

また、リアカメラの動画撮影の手ぶれ補正が超強力になり、実際に使ってみましたがGo Proなどのアクションカメラのような手ぶれのない動画撮影が可能になっています。

AQUOS R3は動画専用カメラを搭載しアクションカメラ並みの手ぶれ補正があるだけでなく、撮影した動画をAIがショートムービーを自動作成、動画撮影中にAIが勝手に写真を撮影してくれたり、他社メーカーには内容な動画機能がてんこ盛りです。

「写真よりも動画を撮影したい!」という方はAQUOS R3という選択肢はかなりアリではないでしょうか。

AQUOS R3 レビュー

パッケージと付属品

キャリア版のパッケージは共通箱が利用されていることが多いですが、AQUOS R3(SH-04L)は専用のパッケージデザインが施された箱に入っています。

付属品はフルセグ・ワンセグ用のテレビアンテナケーブル、SIM取り出しピン、説明書となっています。

アンテナケーブルを3.5mmオーディオジャックに接続することでフルセグ・ワンセグの地上波を見ることができます。

充電器は付属していないので、各キャリアから購入するかサードパーティ製のUSB-C対応の充電アダプタ、ケーブルを購入する必要があります。

ガラスとアルミフレームの筐体スタイル

AQUOS R3の背面パネルはガラス素材、サイドフレームはアルミ素材を採用したスタイルとなっています。

筐体のガラスはコーニング社のゴリラガラス5を採用しています。傷が付きにくく割れにくい素材ですが、ケースなし・ガラスフィルム非装着状態で落とすと割れるので取り扱いには注意ですね。

鏡として使えるくらい背面パネルは鏡面仕上げされているのでケースなしで使うなら鏡として使うことができそうですよ。指紋や埃は目立ちやすいですけど。

サイドフレームはアルミ素材となっていて三角山にエッジ加工されています。

引っかかりにより滑り防止の役割を果たして手から滑り落ちにくいように配慮されているんですね。ガラス筐体はしっとりとした手触りなのでケースを付けずに使ったとしても滑り落とすということは少なそう。

充電ポートはUSB-Cに対応しています。

USB 3.1のハイスピード転送にも対応しているのでデータ転送も高速に処理することができます。

6.1インチのフルディスプレイを搭載

AQUOS R3は6.1インチサイズのTFT IGZO Proフルディスプレイを搭載しています。

受話レシーバーやセンサーはフレームの隅に設置することでフロントカメラと部分だけのノッチスタイルによりフルベゼルレススタイルを実現しています。

AQUOS R3は顔認証機能を搭載していて、自分の顔を登録しておくことでスマホを持ち上げるだけで顔認証してくれてスリープ解除・画面ロック解除をしてくれるので、iPhoneのようにジェスチャーなしで画面解除ができるのでめちゃ便利。

指紋認証センサーは画面下に搭載しているので、マスクをしていて顔認証できない時なども問題なく画面解除ができるようになっています。

基本的には指紋認証するためのボタンですが、「AQUOS便利機能」→「指紋センサー」に「ナビゲーションキー」の設定をすることが可能です。

AQUOS R3 ナビゲーションキー
  • 指紋認証のみ
  • ホームキーとして使う
  • 戻るキー/履歴キーとしても使う

10億色・120HzのPro IGZOを搭載

AQUOS R3は10億色の色表現と120Hzのリフレッシュレートを実現した「TFT Pro IGZO」を搭載しています。有機ELではありませんが液晶のシャープらしく色鮮やかな色表現が可能となったディスプレイです。

画質は「ディスプレイ」の「詳細設定」→「画質」→「基本設定」から選ぶことができます。

ディスプレイの画質設定
  • おススメ:アプリによって自動最適化
  • 標準:色彩の調和がとれた画質
  • ダイナミック:くっきりと色鮮やかな画質
  • ナチュラル:実際の色に近い画質

初期設定は「おすすめ」になっていて、アプリに合わせて画質を自動調整してくれるようになっています。

ディスプレイの使用をAQUOS R3とAQUOS R2で比較してみましょう。

モデル AQUOS R3 AQUOS R2
ディスプレイ 6.2インチ Pro IGZO 6インチ High-Speed IGZO
解像度 3,120 × 1,440ピクセル 3,040 × 1,440ピクセル
最大表示色 10億色 1677万色
リフレッシュレート 120Hz 100Hz
HDR HDR10・Dolby Vision・HLG・VP9・YouTube HDR

どちらも4K解像度に対応したIGZO液晶ディスプレイですが、AQUOS R3のPro IGZOは最大10億色の表示色に対応しリフレッシュレートが100Hzから120Hzに向上したので、より滑らかなスクロール、操作感で。

2017年モデル以降のiPad Proも120Hzに対応したProMotionテクノロジーを搭載していますが、それと同じようなもんですね。

エントリーモデルのAQUOS sense 2とスクロールの滑らかさを動画で比較してみました。

AQUOS R3の方が滑らかにスクロールできているのが分かりますね。実際に操作しても引っかかりはたまにあるもののiPhoneよりもスクロールの滑らかさは上のように感じます。

SoC スペック・性能

AQUOS R3に採用されているCPUはSnapdragon 855、メモリは6Gとなっています。

モデルAQUOS R3(SH-04K)AQUOS R2(SH-03K)
CPUSnapdragon 855
2.84GHz(1コア)+2.4GHz(3コア)+1.7GHz(4コア)オクタコア
Snapdragon 845
2.6GHz(4コア)+1.7GHz(4コア) オクタコア
GPUAdreno 640Adreno 630
RAM6GB LPDDR4X4GB LPDDR4X
ストレージ128GB(UFS Type)64GB(UFS Type)

Snapdragon 855は第4世代のAIエンジンを内蔵した7nmプロセスルールのプロセッサとなっていて、2019年のハイエンドAndroidスマホへの採用が多いプロセッサでAQUOS zero2Galaxy S10Xperia 5などにも採用されています。

SMD 855 性能
AQUOS R3のプロセッサの性能

Geekbench 4でAQUOS R3のCPUの性能を比較してみました。参考までにSnapdragon 845を搭載しているXperia XZ3のスコアも掲載しておきます。

CPUの性能(Geekbench 4)
型式AQUOS R3(SH-04K)参考:Xperia XZ3
プロセッサ名Snapdragon 855Snapdragon 845
メインメモリ6GB4GB
シングルコア34612402
マルチコア108639014
GPU721213012

CPUは20%ほど性能が向上していますが、GPUのスコアはなぜか大きく落ちていますね。実はSnapdragon 855を搭載しているGalaxy S10シリーズも同じスコアになっているので、計測方法が対応してないんでしょうかね。ちょっと謎です。

Antutuでも性能を比較してみました。

CPUの性能(Antutu)
型式AQUOS R3(SH-04K)参考:Xperia XZ3
SoCSnapdragon 855Snapdragon 845
メモリ6GB4GB
CPU10456589571
GPU146631125272
UX6610363757
MEM1013810007
トータル327437288607

こちらのスコアは全て項目でSnapdragon 855の方が性能が高くなっていて確実に性能アップしているのは間違いなさそう。

AQUOS R3 カメラのスペック・画質

AQUOS R3のリアカメラは標準カメラ(下)と動画専用の広角カメラ(上)を搭載しています。

写真モードの時は標準カメラを使って撮影、動画モードの時だけ広角カメラを使って撮影できるようになっています。

型式 AQUOS R3(SH-04K) AQUOS R2(SH-03K)
リアカメラ(標準) 1,220万画素・F/1.7、光学式手ブレ補正、位相差AF 2,260万画素・F/1.9・光学式手ブレ補正
リアカメラ(動画専用超広角) 2,010万画素・F/2.4 1,630万画素・F/1.9
フロントカメラ 1,630万画素・F/2.0

AQUOS R3の標準カメラの画素数は2,260万画素から1,220万画素に大幅に少なくなりましたが明るさを追求し画素数を下げてピクセルサイズを大きくしたようですね。

つまり、取り込める光量が増えたことでAQUOS R2と比較して2.4倍も明るくなって、ブレにくい、綺麗な写真が撮影できるのです。

AIによってシーンを最適に判断

最近ではもうメジャーとなったAIによりシーン判別機能ですが、AQUOS R3のカメラも「AI オート」で写真を撮影できます。

AQUOS R3は背景をぼかすことができるポートレートモードがありますが、片方のカメラは動画専用なのでiPhone SE(第2世代)iPhone XRPixel 3aのようにシングルカメラだけで背景をぼかす処理をしています。

こんな感じで背景をボカすことができます。

AQUOS R3のポートレートモードは人物撮影の時だけ背景をぼかすことができる仕様です。

ミラーレスカメラなどのボケ味と比較すると違和感はありますが、柔らかい雰囲気でボケるのでインスタ映えしそうな写真を撮影できそう。割り切った感じがいいかもしれないですね。

リアカメラの画質

AQUOS R3とiPhone XS Maxで写真の撮り比べをしました。どちらも1200万画素のイメージセンサーを搭載しています。

iPhone XS MaxはスマートHDRの効果でしょうか。ハイライト部分からシャドウ部分まで均一に描画していますが、AQUOS R3はメリハリのあるコントラストの効いた描画となっていますね。

同じ1200万画素のカメラですが、iPhone XS Maxは柔ない描画になっているのに対してAQUOS R3はコントラストの高い描画になっているのがわかります。

明るいレンズとピクセルサイズの大きいセンサー、光学式手ぶれ補正機能の相乗効果で手ブレしない写真を撮影できます。

パッと見ではAQUOS R3、iPhone XS Maxともに綺麗な写真となっていますが、AQUOS R3は電飾看板の部分は白トビしてしまっていますね。

2018年モデルのiPhoneから搭載されたスマートHDRは白トビしないことに関しては素晴らしいものがあるようです。

AIが被写体のぶれを補正してくれる

手ブレではなく被写体ブレによって撮影した人がブレてしまう…なんてこともスマホではよくあること。

しかし、AQUOS R3はAIが被写体の動きに合わせてシャッタースピードを調整してくれるので動き回る子どもを撮影しても被写体がブレてしまう写真を大幅に減らすことができます。

確かに、夜の室内で運動会している子どもたちをAQUOS R3で撮影しても被写体ブレは少ないですし、ある程度の効果はあるのかもしれませんね。

動画専用カメラは暗いシーンもOK

AQUOS R3の動画専用カメラ(ドラマティックワイドカメラ)は、広角レンズで視野の広い撮影ができるだけでなく、4つのピクセルを束ねることでAQUOS R2よりも2倍明るく撮影できます。

スマホのカメラだと暗いところの動画撮影は厳しいものがありましたが、これは助かります。

動画専用カメラは手ぶれ補正が超強力

AQUOS R3の動画モードはアクションカメラ並みに超強力な手ぶれ補正をしてくれるのですが、この手ぶれ補正は個人的にはマジで凄いなぁ〜と思った機能です。

実際にAQUOS R3とiPhone XS Maxでどれくらい手ブレが違うのか比較してみました。

左手にAQUOS R3、右手にiPhone XS Maxを手持ちしながら歩いたところ手ブレ量に違いはありませんが後半の走りながらだとiPhone XS Maxはブレブレだったのが、AQUOS R3は強力にブレを制することができています。

スマホでここまで手ブレを抑えることができるとは…。スゲー。

AIライブストーリーで15秒動画を自動作成

撮影した動画って放置しがちになってしまいますがAQUOS R3は撮影した動画データをAIが自動的に編集して15秒の音楽付きのショートムービーを作成してしまいます。

これ、ちょっとスゴイです。iPhoneの写真アプリも自動的に写真をまとめてくれる「メモリー」という機能がありますが、あれの動画版ですね。

何もしなくても動画撮影してしばらく放置してるとGoogleフォトの中に「MEMORIES」という動画ファイルが作成されているんですよね。

普通に子ども達を流し撮りするだけで、いい感じのショートムービーに編集してくれるので、動画を短くまとめてしまいたいという方にとっては嬉しい機能ではないでしょうか。

AIライブシャッターも超絶便利

さらに、AQUOS R3には動画撮影しながらAIが自動的に笑顔などを判断してもう一つのカメラで写真を撮影してくれるAIライブシャッターという機能を搭載しています。

iPhoneは動画を撮影しながらシャッターボタンを押すことで写真を撮影することができますが、AQUOS R3はそれをAIが判断して自動的に写真に収めてくれるのです。

動画撮影後にこんな写真撮影したっけ?という写真が何枚かあったんですけどAIが自動的に良いシーンを判別して写真を撮影してくれていたみたいです。

このAIライブシャッターはマジで良い。保育園の発表会とかで「動画も撮りたいし写真も撮りたい!」って時ありますよね?

そんな時はAQUOS R3で動画回しておけばAIが自動的に写真を撮影してくれるのはとても便利。なお、これらのAIライブストーリーなどの機能は後継機種のAQUOS R5GAQUOS zero2のカメラにも継承されています。

Dolby Atmosのサウンドに対応

AQUOS R3は映画館にも採用されている立体音響技術・Dolby Atomsに対応しています。イヤホンだけでなく内蔵スピーカーでもDolby Atomsに対応したコンテンツであれば臨場感あるサウンドを楽しむことができます。

通常の音楽もハイレゾ音声に対応していていて高音質サウンドを楽しめるだけでなく、音質を「ダイナミック」、「映画」、「音楽」から設定することができます。

イコライザーで細かい音質を調整することができ、さらに「インテリジェントイコライザー」を組みわせることで、より好みの音質を追求することができそう。

AQUOS R3 レビュー・評価:まとめ

AQUOS R3のメリット
  • 6.2インチの大画面だけど持ちやすく操作性が良い
  • ディスプレイの表示色が10億色で画面がキレイ
  • リフレッシュレートが120Hzでヌルヌル動く
  • 動画の機能が豊富で楽しく撮影できる
  • 顔認証と指紋認証を併用できる
AQUOS R3のデメリット
  • ダブルノッチスタイルが時代遅れ
  • 望遠カメラを搭載していない

AQUOS R3は6.2インチの大きめディスプレイを搭載しつつ本体横幅を74mmに抑えており、サイドフレームにエッジ加工をで滑りにくくなっているので操作性は思ってたより良いです。

デュアルカメラでありながら動画専用カメラを搭載しAIライブストーリーやライブショットなどの独自機能を持った動画に特化しているので、今までにないスマホの使い方が可能です。

ハイエンドスマホらしくサクサク動作するし動画の機能も豊富なので満足度は結構高めです。

デメリットは正面から見たデザインが少し特徴的なところでしょうか。少しダサい感じがあります。また、もうちょっと端末価格が安ければ良かったかな?って思います。